おせち料理には欠かせない!「黒豆」に込められた意味と簡単手作りレシピ(煮方・作り方)
12月に入り、そろそろ年末年始のことを考え始めている方も多いのではないでしょうか。
日本のお正月には欠かせない「おせち料理」。
今回はその中でもひときわ艷やかに輝く「黒豆」についてご紹介したいと思います。
黒豆はなぜ縁起がいいの?黒豆に込められた意味とは?
「おせち料理」は、重箱に様々な食材が詰められ、栄養バランスや日持ちの良さなど、まさに先人の知恵の結晶と言えます。
中でも、重箱の1番上の段「壱の重」に詰められる「黒豆」「数の子」「田作り」の3品は、「祝い肴(三つ肴)」と言われ、お正月には欠かせないものとして古くから大切にされています。(※関西では「黒豆」「数の子」「たたきごぼう」の3品とされています。)
そして「おせち料理」のそれぞれの食材には、縁起を担ぐ“意味” “いわれ”があります。
ここでは「黒豆」に込められた”意味”についてご紹介しましょう。
黒豆に込められた3つの意味
「黒豆」には、主に次の3つの意味があると言われています。
1.健康
「まめ」という言葉には「丈夫」「健康」という意味があります。
その語呂合わせから、
「まめ(真面目)に働き、まめ(健康)に暮らせるように」
「日に焼けて真っ黒になるまで、まめに働けるように」
と家族みんなが元気で、勤勉に働けるように願いが込められていると言われています。
2.長寿
「まめに達者で、長生きできるように」という長寿への願いが込められています。
これは、煮た豆にできるシワにも関係していますが、その煮方、意味の捉え方が地方によって異なるのがまたおもしろいところです。
関西では、シワのない、甘くふっくらと煮た黒豆が良いとされ、「シワがよらないよう長生きできるように」という意味があります。
一方、関東では、わざとシワを寄せて炊き上げ、「シワがよるまで長生きできるように」という意味が込められています。
3.厄除け
昔から「黒色は邪気を払い、災いを防ぐ」色とされていました。
そのため、「1年間の厄払いをして、今年1年元気に過ごせるように」との願いが込められていると言われています。
おせち料理には欠かせない!「黒豆」の上手な作り方
材料
- 黒大豆 250g
- 水 1.5L
- グラニュー糖(なければ上白糖) 250g
- 醤油 小さじ2
作り方
- 黒豆をさっと洗い、黒豆の6倍の水で一晩(常温で9時間程度)戻す。
★黒豆:砂糖:水=1:1:6が基本の割合です。 - 黒豆と同量の砂糖を鍋に入れ、軽く混ぜたら10分程中火にかける。
★黒豆は、炊いてる間も炊いた後も、空気に触れるとシワができやすくなります。煮汁から豆が出ないように中蓋と、じっくりと火を通す際に熱を逃さないように外蓋を用意しましょう。 - 煮汁が沸騰してきたら、蓋を取り、アクを丁寧に取る。
★アクをきちんと取らないと苦味が残ります。 - アクを取り除いたら、蓋をして、じっくり極弱火で3~4時間火にかける。
★グツグツ煮ると豆の皮が破れてしまいます。 - 豆を縦に持って簡単に潰せるくらいの柔らかさになったら火を止める。
- そのまま一晩置いて味を染み込ませたら完成!
上級者は…
- 普通に浸水して黒豆を膨らませると、せっかくの黒色が流れてしまって、赤茶色の黒豆になりやすくなります。そのため、浸水する際に、鉄製の鍋を使用すると艶のある美しい黒色の豆に仕上がります。黒豆の皮の色素は、アントシアン系の色素のため、鉄イオンと結びつくと色が鮮やかになる性質を持っています。鉄鍋がない場合は、釘(10本程度)などを一緒に入れても同様の効果があります。なお、鉄鍋や釘を使用する場合、煮る際は必ず新しい鍋と水を使用しましょう。そのままの煮汁を使用すると、サビの味や臭いが残る可能性があります。
- 重曹(小さじ1/2)を入れるとさらにふっくらと柔らかい仕上がりになります。
おすすめの黒大豆はこちら
一粒一粒丁寧に手作業で選別された「光黒」という品種の黒大豆です。
黒豆「光黒」とは?
「光黒(ひかりくろ)」は、北海道で栽培されている黒豆です。表面に光沢があり、丹波種とは違った見た目にも綺麗な黒豆です。
一番の魅力は、煮崩れしにくいこと。豆を柔らかくするために蒸したりしても、皮浮きが少なく、美しい豆に炊きあがりますので、おせち料理などの祝いの席にも華を添えます。
もっちりとした柔らかな食感で、黒豆ご飯にもおすすめです。